要点

自動血球計測
血球は電気を通さない絶縁体(抵抗)で、電気を通した液体中で血球が検出孔(微小の穴)を通過する際に電気抵抗の変化が生じ、この変化の回数を数えることで血球の数がわかる。
また、大きな血球が通過するとより大きな電気抵抗の変化が生じるため、抵抗の大きさから血球の種類を判別することもできる。

 自動血球計数装置の測定可能項目
赤血球数、白血球数、ヘマトクリット値、ヘモグロビン濃度、平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)
平均赤血球容積(MCV)、平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)、血小板数
 
問題

自動血球数装置について誤っているのはどれか。
1 赤血球数の測定にはオームの法則が用いられる。
2 平均赤血球容積が得られる。
3 ヘモグロビン量が得られる。
4 ヘマトクリット値が得られる。
5 濃縮した血液検体が用いられる。







1 正しい。電気抵抗方式はオームの法則が基礎となっている。
2 正しい。平均赤血球容積(MCV)は血球数の体積分布を測定し、細胞体積とその細胞数とを乗じ、全細胞数で割れば求めることができる。
3 正しい。 平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)は赤血球一個あたりのヘモグロビン量を表し、ヘモグロビン濃度と赤血球数から計算で求める。
4 正しい。
5 誤り。血球濃度が濃いと、複数の血球が検出孔を同時に通過したり、電気回路が数え落としたりして、誤差が生じる。
正解5







赤血球計測に用いるのはどれか。
1 比色分析法
2 炎光光度法
3 赤外分光光度法
4 原子吸光分析法
5 伝導度測定法







1 誤り。色の変化で物質の種類と量を測る方法で生化学検査を行う自動分析装置
2 誤り。輝線スペクトルの波長及び発光強度より元素の定性・定量を行う。
3 誤り。二酸化炭素や笑気、麻酔ガスの分析等に利用
4 誤り。試料中の元素の同定および定量を行う
5 正しい。電気伝導度は電気抵抗の逆数であるので、伝導度測定法は電気抵抗検出方式と同じことであり、赤血球計測に用いる。
正解5







自動血球計数装置で計測できないのはどれか。
1 平均赤血球恒数
2 白血球数
3 血小板数
4 ヘマトクリット値
5 活性化凝固時間





1 正しい。血球恒数とはMCH, MCV, MCHCのこと

2 正しい。
3 正しい。
4 正しい。
5 誤り。測定できない。
正解5



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